ギュ、ギュ、ギュ、

 

雪を踏みしめる自分の足音が、

 

やけに大きく聞こえる。

 

一晩にして美しい白の世界に変わった里山を歩きながら、

 

この雪の下にはどれだけの命が眠り、

 

そして春を待ち望んでいるのだろと、ふと思った。

 

あと一か月もすれば、湿地にはアカガエルの卵が沈み、

 

畦は徐々に緑が覆い、

 

早春の風景になっているのだろう。

 

頭では分かっていても、今日の景色を見る限り、

 

そんなことは想像もできない。

 

今日の雪景色を始めの一歩に、

 

春を目指す自然の変貌を感じれる事が

 

今年も楽しみだ。